2020年を振り返って

さともん代表の鈴木です。

2020年もあっという間に過ぎ去ろうとしていますが、年の瀬に今年を振り返りたいと思います。今年はなんといっても新型コロナウィルス感染症の流行に多大な影響を受けた年となりました(これはさともんだけのことだけでのことではないですね)。

さともんは5周年を迎えました

さともんとしては、今年は設立5周年の年。2月23日に「さともん5周年記念みなさんに感謝祭」を開催しました。

この会は、さともんの理事の皆さんが中心となって企画・運営してくださり正会員やいつもボランティアやリピーターとしてボランティア支援してくださっている方をお招きして開催しました。会場の関係上、多くの方にお集まりいただくことはできなかったのですが、5年という節目を皆さんにお祝いしていただいたこと、大変うれしい出来事でした。

そして、この時期は未知のウィルスの感染拡大初期。難しい判断のタイミングで参加者の皆さんに相談しながら、なんとか開催することができました。その後の感染拡大状況や世間の反応から、予定日がもう1週間遅れていれば、おそらく中止とせざるを得ず、いまだに会を開くことができていなかったでしょう。

考えてみれば、これが飲食を共にしながら皆さんとゆっくりと語らう最後の機会でしたね。今後こういった機会を増やしていきたかった矢先だったので、今の状況は本当に残念な思いでいます。だから、本当に貴重な会でした。

緊急事態宣言下の田植え

その後、緊急事態宣言が発令され、コロナ禍も真っ只中。しかし、農村での農作業はまったなし。もっとも影響を受けたのは田植えでした。

川阪オープンフィールドの1人田植え

川阪オープンフィールドの田植えは、例年だと皆さんにお越しいただいて、わいわい楽しくやっているのですが、今年はスタッフ限定少人数で孤独に田んぼに向きあう田植えとなりました。

一方で、広々とした空間を1人占めして、無心で田植えできる贅沢な時間は、農村の今後のアドバンテージになることを強く実感したものです。

田植えの様子を360°カメラで撮影!自分で田植えしているみたいな気持ちになりますか?

360°カメラの導入

そんな農村の魅力をオンラインでもお伝えしようと360°カメラを導入して動画配信にも取り組みはじめました。

360°カメラの映像。視聴者も360°上下左右見れます。足元で魚が泳いでいるのも!

黒豆オーナーの準備の状況も360°カメラで撮影。編集をすれば、臨場感のあるとても面白い映像になります!



もっと、たくさん映像をとって編集して発信していけば、多くの方に農村の豊かさや農業の面白さ・深さ、広々とした空間で作業をする開放感など、たくさんの魅力を伝えることができるのですが、なかなか人手が足りないところです。

こうした動画撮影や編集に興味があって手伝ってくれるボランティアスタッフも募集したいところです。

農業に本格挑戦!黒豆オーナーからのステップアップ

農業の魅力といえば…今年のさともんの黒豆オーナーのリピーターであり、黒豆畑や川阪OPFなど農業系の活動に毎週のように来てくださっている2人が、オーナー参加だけでは物足りず、新たなステージに挑戦!

数年後の移住?就農?を見据え、丹波篠山でこだわりの黒豆を栽培している小山学さん(黒豆オーナーでも指導してもらっています)に弟子入りして、黒豆づくりに本格チャレンジ。これは地域の課題解決と都会の架け橋をつくっていきたい私達としても大変うれしいことです。今後さともんとしてもその活動をバックアップしていきます。

お二人の活動の様子は、Facebookグループ「丹波篠山の農家に弟子入り!都会のおっちゃん達の黒豆栽培奮闘記」で日々情報公開されています。

さともんに若い力が加わりました

今年はさともんに若い力がたくさんパワーアップされた年でもありました。まず、7月から丹波篠山市の地域再生協働員(獣がい対策推進員)の2名がさともんと一緒に連携して活動を推進してくれています。

地域再生協働員は企画の段階から関わらせていただき、募集もさともんが中心となって行いました。「こういう人に来てもらいたい!」というメッセージを明確にして発信し、それに共感してくれた応募の中から、岡田理文さん、内山裕海さんの2名に一緒に活動をしてもらっています。2人とも学生で経験は浅いかもしれませんが、さともんが目指す活動に興味・関心を持って、とても懸命に地域のために活動をしてくれているので、さともんとしては、大変助かっています。

その様子は、丹波篠山市の広報誌でも取り上げられていますので、↓ぜひ読んでみてください。

広報「丹波篠山」2021年1月号から

2人のほかにも、夏から秋にかけて2名のインターン生が篠山に長期滞在し、さともんの活動を手伝ってくれました。インターン2名の活動や感想などは、インターンとして参加するに記しています。

さともんの活動には地元の高校生も参加してくれていて、秋以降は受験のためにご無沙汰していたのですが、年末に大学に合格した!といううれしい報告も受けたのでした。大学生になってからの活動にも期待します!

大学合格おめでとう!

このように、さともんの活動を後押ししてくれる若い力が増えてきたことは本当にうれしいことです。日頃のボランティア活動に参加してくれる小さな子どもたちもそうですし、小学生の高学年や中学生は仕事面でも戦力になってくれています。さまざまな年齢層の人たちが関わって、同じ目標にむかって活動を推進していくことは、1つの新しいコミュニティ!地縁+αの新しいコミュニティで「農村の未来を創る」活動をさらに推進していきます。

「貝原俊民美しい兵庫づくり賞」の受賞!

そして今年最後の大きなニュースは、「第5回貝原俊民美しい兵庫づくり賞」受賞したことです。

貝原前知事が目指された「美しい兵庫づくり」を推進するためのこの賞に、私たちが地域を元気にする獣がい対策を推進することで地域に貢献し、良いモデルを作っていきたいと考えている丹波篠山市から評価・推薦していただいたことがまずこの上なく、うれしかったですし、それが思いがけず受賞という形で評価をいただき、大変励みになりました。

まだまだ獣害に困っている方、地域は多く、地道に効果的な獣害対策を普及していくこと含め、やらなければならないことは多々あります。

これを励みに、貝原前知事のご遺志を受け継ぐこの素晴らしい賞に恥じない活動を展開できるよう、より一層努力していきたいと思います。

以下のように、新聞各社にも取材していただきました。

記事の中にも取り上げていただいていますが、副賞(50万円)は川阪オープンフィールドで使用するトラクターを購入しようと計画しています。この受賞を機に、これまでの取り組みをさらに発展させられるように、近々企画を発表していきたいと思います。

さいごに

新型コロナウィルスの影響で飲食を伴うイベントや室内の活動など、対面で近接して行う活動は大きく制限を受けました。このことでさともんの活動も思うように出来ない部分もありました。

しかしながら、オンラインコミュニケーションな急速な発展のおかげで、遠隔地の方にも情報を伝えやすく、むしろコミュニケーションをとりやすくなった部分もあります。また、このコロナ禍により、農村の価値はますます向上しました。オンラインが発展しても、リアルでしか伝わらない体験や身体や五感を使った活動の価値が今後ますます高まるでしょう。新たな暮らしやビジネスの場所として農村や地方都市が注目されています。

一方で、獣害はじめ農村には課題はたくさんあります。農村への注目が高まっている状況において、両者をどのように結びつけていくかが大事です。そういった意味で2021年は非常に大切な年になると思っています。

新年度にむけていろいろと準備を進めていますが、さともんは、都市のニーズを地域課題の解決につなげることで、都市と農村をGift-Giftの関係で結び付ける活動をもっと拡大して展開していけるように活動をしていきます。ぜひ「農村の未来を創る」ために、来年も皆さんの力をお貸しください。

皆さま今年も多大なご支援ありがとうございました。コロナの感染拡大がなかなか止まりませんが、皆さまが健康で穏やかな新年を迎えられますようお祈り申し上げます。

2020年12月31日

さともん代表 鈴木克哉