大学生が地域貢献!獣害から守った丹波栗の魅力発信

大学生(インターン)による大学生のための企画

9/23(祝)に矢代集落の栗園とユニトピアささやまで『大学生が地域貢献!獣害から守った丹波栗の魅力発信ツアー』が開催されました。8-9月にNPO法人ドットジェイピーさんを通じて、さともんにインターンに来てくれていた永田莉子さんが企画してくれたイベントになります。

多くの大学生が参加し、午前中は栗拾い体験をし、午後は獣害対策や高齢化など農村課題について理解を深めて、課題解決と地域活性化の方法を考える交流アイデア会議が行われました。

レンタサイクルで農村を

朝の集合が現地に車で集合するチームのほか、電車組の大学生はレンタサイクルでJR篠山口駅からユニトピアささやまに向かいました。

天候にも恵まれて、農村の田園風景の中を自転車で走るのは気持ちよさそうです!

矢代集落の栗拾いボランティア

集合して、栗園に到着。最初に地域の方から獣害の状況や栗拾いについて説明を受けます。

さっそくみんなで栗拾いを行います。矢代集落ではユニトピアささやまの奥に大きな栗園があり、丹波栗の栽培を行っています。

美味しい丹波栗は野生動物も大好物なので、サルはじめイノシシやシカなどが狙ってきますが、矢代集落ではしっかりと獣害対策にも取り組み、美味しい丹波栗を守っています。

一方、農村では人口減少や高齢化が進行していて、矢代集落でも年々栗拾いをする労力が大変になってきています。新植や剪定をして、丹波栗の生産拡大をしていきたい一方、人手不足が課題となっています。

そんな作業も、子どもたちや大学生、都市に住む人たちにとってはとても楽しい作業!みんな最高の笑顔で栗拾いを楽しみました。

イガごとたくさん拾った栗はバッグに入れて運びだします。数か所に集めて次の作業はイガから栗を取り出します。

イガを園に残しておくと、またイガの中に栗がないかチェックしなければいけなくなります。また最後にはイガは集めて焼却するので、今回からイガごと園から運び出すことにしました。そうすること、次の作業労力を軽減することになります。

イガから取り出したら、大きさで選別していきます。

こんな大きな丹波栗がたくさん収穫できました!この後、ボランティア参加者に即売会を行いました。

午後は交流ワークショップ(アイデア会議)

午後は地域と大学生たちで考える交流会(アイデア会議)です。

農村の人手不足(丹波栗栽培・獣害対策)の現状を理解し、課題を解消しながら、地域も活性化するアイデアを考えます。

矢代集落の獣害対策はこれまでも成果をあげています。それは丹波篠山市の優良事例集落として紹介されるほどです。

しかしながら、現在の矢代集落の高齢化率は限界集落とされる50%目前
このまま高齢化が進行すると、獣害対策の担い手が不足していきます。

また、地域活性化のために丹波栗の生産拡大や魅力PRに前向きに取り組みたいところですが、栗拾い人員ほか、斜面での草刈り、日頃の栗の栽培管理など人員不足も課題です。そのほか丹波栗の販売促進にむけたPRも課題

そんな課題を解消して地域活性化に貢献するため、何ができるかということを、3グループに分かれて、大学生と地域の方がいろんな意見交換をしながら、具体的なアイデアを考えました。

最後に各グループのアイデアをみんなで共有して本日は終了です。

参加者の反応

さて、今回の企画は参加した学生たちにどのように受け止められたでしょうか?
↓はWebアンケートの結果です。

1が「不満足」 5が「大満足」

↑のように回答した理由が↓です。

  • 地域活性化に向けた具体的な策を発案できるとても良いツアーだった。
  • 午前中の栗拾い体験はみんなが楽しみつつ、農作業の大変も実感することが出来て意義のある時間だった。午後のワークは、もう少し大学生を集めるべきだったと思った。また、仕方のないことだが、会議室を借りるなら前もって機材の確認などをしておくべきだったと反省したから。
  • 地域の方や学生の方たちと栗拾いをしたり、矢代の活性化について議論出来たから。
  • 実際に経験してみないとわからないことや気付けないことにも触れることができ、地元の方とお話しできたのもとても貴重な経験になりました。実際に現地に足を運んで体験し、それをもとにまた考えることの大切さを実感しました。とても貴重で素敵な時間を過ごす事ができました。

企画に関わった方から、準備に対する反省点の評価も含まれていますが、企画自体に対しては、現地ならでは貴重な体験や交流ができて有意義な時間を過ごしせたという好評価が得られました。

全員がまた来年も参加したい!という回答です。

1が「まったく知らなかった」 5が「よく知っていた」
1が「まったく理解できなかった」 5が「十分理解した」

今回のイベントに参加して、獣害や農村改題についての理解が深まったことが示されました。

1が「取り組みたいとは思わない」 5が「取り組みたいと思う」

うれしいことに、回答してくれた学生のみんなが、今後自分自身でも何か取り組みをはじめたいと感じてくれたようです!

多様な人材参画による共創を!

これまで獣害や農村課題の当事者は被害を受けている地域住民の方の問題でした。しかしながら高齢化や人口減少により、地域だけで解決をすることがだんだんと難しくなってきています。

今回のようにSNS等の情報発信力がある若い世代が、農村の課題だけでなく魅力を肌で感じて、地域の課題解決や活性化のために、新たなチャレンジに取り組んんでいく・・・そんな動きが加速化されると、農村にとっては大きな助けになります。

さともんでは、『獣がい対策で農村の未来を創る』を理念と掲げ、

“多様な人材参画によるCo-Creation(共創)の促進” をミッションの1つとしています。

支援が必要な地域と、これまで農村との関係が希薄だった人材と(都市住民・市街地住民・小・中・高校生・主婦・一般企業など)をGift-Giftの関係で結びつけ、多様な人材参画による共創(Co-Creation)を促進し、地域の課題解決や活性化を実現していくことを目指します。

これからも、学生だけでなくさまざまな人材が農村の課題解決や活性化に貢献できる場づくりを行っていきたいと思います。

イベント企画者(インターン生)の感想

“ 今回はイベント企画をやらせてもらい、ありがとうございました。

イベント企画するにあたって初めての事ばかりで、さともんの方々から沢山アドバイスを頂き今回やっとの思いで開催することができました!

地域の方との交流会を通して、大学生の活力や発想力っていうものは改めてすごいなあと感じました。本当に様々な視点からのアイデアが得られたんです!!

これからも多くの大学生に地域の事を知ってもらえるように、少しでも繋がりをもってもらえるように、インターンが終わっても活動していきたいと思ってます。

来年はもっと沢山の大学生を呼んで、地域を大学生の力で賑やかにしていきたいです!! ”

インターンの永田さん、お疲れ様でした!