篠山発!「第1回獣がいフォーラム」(1日目)

今年を締めくくる一大イベント
篠山発!『第一回獣がいフォーラム~多様な担い手が未来を創る~』
が12月14日 金曜日に篠山市市民センターで開催されました♪
事務局のさともんは前日まで準備に追われバタバタでしたが
いざ当日!!
いざ開幕 ♪
動員も気になっていましたが心配をよそに
受付にどんどんと参加者が集まってきます。
清野未恵子コーディネーターの進行で
オープニングセッションがスタート!
まずは篠山市長の挨拶。
『地域を元気にする「獣がい」対策とは?』
5人のパネリストさんが活動の内容など
分科会の布石となるお話を順番にして頂きます。
今回登壇頂いたパネリストさん
バラエティに富んだ本当に豪華なラインナップです。
「鳥獣対策それで大丈夫?行動特性をふまえた確実な対策について」
西日本農研 鳥獣害対策技術グループ長の江口祐輔さん


他人まかせの捕獲では被害はなかなか減らない・・・野生動物の行動特性について正確な情報を得て、農家自身が自ら有効な対策を実践すること。
誰にでもわかりやすい説明と豊富な検証動画を絡めての説明は説得力があります。
「地域でとりくむ獣害対策のさまざまな効果―被害軽減から地域力の向上まで~」
《兵庫県立大学自然・環境科学研究所 教授の山端直人さん》
適切に被害対策や捕獲に取り組むことで、地域の獣害問題は解決するというだけでなく、
やはり地域活性化を目指す必要があり、獣害対策に地域一丸となって取り組むことで地域力も向上する。そんな具体事例についてはお話いただきました。
「住民が身の丈の対策に取り組む町-美郷町のこれまでとこれから」
島根県邑智郡美郷町役場 産業振興課の安田亮さん


全国に先駆けて地域主体の対策を進め、どこの地方でも抱える悩ましい問題に対し、
真摯に取り組み改革してきた安田さんから、自分たちでできることを無理なく楽しみながら取り組む美郷町の獣害対策について紹介いただきました。
「鳥獣対策から補助金を引いて残るものこそが大切」という言葉がとても印象に残りました。
「鳥獣害対策と利活用の継続的な活用に向けて~私たち、高校生にできること~」
長野県下伊那農業高校の生徒さんたち


若い力溢れるフレッシュな高校生チーム。長野県下伊那農業高校の取り組み紹介です。捕獲された個体の有効活用として、高校生ジビエレストランや皮革製品の開発。遊休農地の解消として、小麦栽培に取り組み地域のパン屋さんで活用されるなど、地域内外に働きかけながらの取り組みは内容も素晴らしく、イキイキとした高校生ならではの感性が印象的でした。忘れていた大切な何かを思いださせてくれた気がします。
まさに今回のフォーラムのメインテーマの一つである「新たな担い手」の可能性を感じさせてくれました。

「誰でも今日から担い手に!さともんの獣がい人口拡大作戦」
NPO 法人里地里山問題研究所 代表理事 鈴木克哉
高校生のフレッシュな勢いに押されてとてもやりにくい…なか、さともんの目指す活動についてお話をさせていただきました。
さともんが目指すのは「獣がい対策で地域を元気にする」ことそしてそのための新たな担い手として「都市住民」の参画を促していくこと。そんな取り組みの現状と工夫について報告しました。
「ささやまジビエの歴史と魅力」 
株式会社おゝみや 代表取締役 大見春樹さん


ぼたん鍋発祥の地で長年業界を牽引されてきたおおみやさん。
その歴史と丹波篠山という恵まれた土地で、さらに地域資源としてジビエの魅力を高めるための努力について、普段なかなか聞く事のできない貴重なお話をいただきました。
妥協を許さない徹底的な肉へのこだわりに職人魂を感じました。
パネリストのお話を一通り聞かせていただいた後は
皆さんが気になることや疑問に思う事などをアンケートに記入していただき
それらに対してパネリストから回答や意見交換が行われました。
これで午前の部は終了!
お昼休憩をはさんで
3つのテーマに沿ってそれぞれの部屋にわかれて分科会がスタート♪
まずは分科会①
・テーマ 『どう進める?地域主体の獣害対策~実践事例から考える~』
コーディネーター 兵庫県立大学 自然・環境科学研究所 教授 山端直人さん
前向きに獣害対策に取り組む地域の実践事例報告をもとに、高齢化や人減少が進むなか地域主体の獣害対策をどのように進めればよい か?
そのノウハウや課題を共有しました。
発表者
①篠山市矢代集落の取り組み  小嶋國裕・中井悦夫
②相生市小河集落の取り組み  大前正博
③日野郡鳥獣被害対策実施隊の取り組み 木下卓也
④意見交換
分科会②
・テーマ 『被害対策につながる捕獲・資源活用とは?~篠山の  若手猟師と考える~』
コーディネーター 森林動物研究センター 専門員 畑 一志さん
再び島根県美郷町の安田さんにもう少し詳しく取り組み事例をご報告いただいた後、篠山で実際に捕獲活動を行う若手 猟師を交え、捕獲現場における課題や被害対策に貢献する捕獲やジビエ活 用の可能性などについて話し合いました。
発表者
①島根県美郷町の捕獲・資源活用について 安田亮
②篠山の若手猟師の活動紹介 空熊啓一 長井拓馬
③意見交換
分科会③ 
・テーマ 『地域を元気にする新たな担い手とは?~篠山の高校生  とともに考える~』
コーディネーター 神戸大学 大学院人間発達環境学研究科 准教授 清野 未恵子さん
こちらも長野県下伊那農業高校の取り組み事例をもう一度発表していただいた後、このフl-ラムに向けて5回の研修会を経て、篠山市の高校生が考えた放任柿の有効活用企画を発表。
高校生や大学生、移住者、主婦、都市住民など、獣害の解消や地域活性化にむけて新たな担い手がで きることや、活躍の場づくりについて話し合いました。
そして今回注目の試みとして
ファシリテーショングラフィック(略してファシグラ)
の専門家に来ていただきました!
ファシリテーショングラフィックとは何ぞやという方の為に説明しますと
ファシリテーション・グラフィックとは
「何について(議論の対象)、どのように(議論の構造)話しているか」
参加者の認識を一致させるために、発言を記録・図式化したもののこと

ホワイトボード、模造紙などを使い、その場の参加者全員に見えるように
記録をとっていくことで、下記のような効果が期待できる。
●話の流れを俯瞰でき、論点がわかりやすくなる。
●触発されて新しい意見やアイデアが生まれやすくなる。
●感情的な論争をさけることができる。
●冗長な発言や繰り返しを減らすことができる。
そのファシリテーショングラフィックがこちら↓

色分けもされてイラストも入ってとってもわかりやすいんです。
おまけにこのPOPさ!
難しいテーマでも入り込みやすく取っ付き易さがありますよね。
スゴいのがグラフィッカーの方が内容を聞きながら
描いて書いてかきまくるんですが途中メモもとらない
スゴい集中力です!
分科会終了後はファシリテーショングラフィックで書いて頂いたもの使って
交流ワークショップです。
分科会①
分科会②
分科会③
分科会ワークショップ終了後
希望者はささやま荘に移動して懇親会です♪

立食スタイルでオードブルや篠山ならではのぼたん鍋などを頂きながら
各所で熱いトークが繰り広げられています。

もちろんぼたん鍋も

宴もたけなわ
市長の提案でデカンショも踊ります。

こうして獣がいフォーラムの1日目の夜は更けていきました…
明日は体験プログラム、アイデアソンです!
15日(2日目)へ続く~