春来区電気柵改善と温かい繋がり

こんにちは、インターン生の中祖ゆきなです。

 

9/1 春来区の田畑に設置されている電気柵の点検に行ってきました。

●電気柵を設置する際のポイントには、

 ◦電圧が最低でも4000V以上であること(5000V以上が望ましい)

 ◦なるべく漏電しないよう、電線が導体のものに触れないようにすること

  〈例〉柵の支柱として金属のものを用いる際には、

    ・支柱に電線が触れないようにする

    ・支柱に絶縁体のもの(塩ビパイプなど)を被せる

 ◦電線の間隔を20㎝以下にすること

などがあります。

電線の間隔や本数はそれぞれの地域の動物の”慣れ”や”学習”の程度によるので地域ごとに異なります。

今回点検を行った春来のシカ・イノシシは手強いそうで、電気柵の厳重さからも地域の方のお話からも、試行錯誤を繰り返し、対策を重ねてこられたことが伝わってきました。

電気柵は設置すればOK、ではなく定期的な管理が必要です。

雑草が伸びて電線に当たり漏電を招いていないか、電線は切れていないか、電池は十分にあるか、等々。

そのような管理を行い、被害を防げる状態が保たれていることで、動物たちに

「餌があって入れる場所」ではなく「餌があっても入れない場所」

と学習させることができ、被害を発生させないためにそのことがとても重要です。

アドバイスをする際に電圧測定器を見せながら説明しておられたのはとても効果的だと思いました。

聴覚情報だとどうしてもイメージしにくいことも、視覚情報が加わると実感や納得感を得やすくなると思います。

改善したことが確実に実を結んでいること、

正確な方法で使用しないと頑張ったことが水の泡になってしまうこと、

どちらの状況であっても、しっかりと体感できることが持続的に対策を続けていく鍵になると思うので、伝え方はとても重要だと思いました。

私が今回の活動に参加して印象深かったのが、

「隣の人が電気柵を直したから今度は自分の方に来るようになった、と非難するのではなく、地域全体で獣がい対策を頑張っていこうという意識が大事」

というお話です。

春来に行って、地域の方々の繋がりの強さや温かさ、その繋がりが生み出すプラスの力を強く感じました。

「もし自分が丹精込めて作ったものを何度も荒されてしまったら、私なら挫けてしまうのではないか」

そんなことを考えながら春来区の方々の、新たな対策方法を学ぼうとする真っすぐな姿勢や、思いやったり、時には注意し合ったりしておられる関係性に尊敬したり心が温かくなったりしていました。

電気柵の管理については知らないことばかりでとても勉強になり、春来区の方々の素敵な人柄にも触れて、頭も胸もいっぱいになった1日でした。