雪のちから

新温泉町で集落主体の獣害対策の支援業務を行っていますが、先日の大雪で埋もれてしまった自動撮影カメラの回収のために出かけました。

標高の高いところにある集落はこんな積雪状態です。野生動物の行動を撮影するための自動撮影カメラが設置してある集落から離れた場所まで歩いていきます。

地域の方はかんじきを履いて出発!

雪の重みで曲がってしまった竹。

竹のトンネルをくぐり抜けて歩いていくと・・・

素晴らしい雪景色が!

夏は田んぼですが、冬になって雪景色になると素晴らしい景観です。

生活上、雪はやっかいな存在ですし、地域の方からすると見慣れた光景かもしれませんが、外部の人から見ると、この景観はとても素晴らしく価値の高いものだと思います。

動物の足跡もたくさんついています。

タヌキ、シカ、テンかイタチ・・・足跡から野生動物の種類や行動を推測するのも楽しいです。

さて、ようやく目的地まで辿り着きました。カメラは完全に埋まってしまっています・・・

だいたいこの辺だったよなーと目星をつけて、スコップで掘っていきます。

なかなかカメラは見つかりません。宝探しのように、少しずつ場所を移しながら掘っていきます。締まった雪の重みが腕と腰に応えます。

地域の方は高齢なのに流石にスコップ使い、雪の扱いが上手です!

約40分ほど掘って見つからず・・・これは長丁場か・・・と思ったその矢先!

見つかりました!無事カメラ回収。

集落に戻って、役員さんと今後の対策の進め方について打ち合わせを行い、

美味しいおそばを食べて帰ってきました。

地域の方によると、ここ数年は雪が少なかったが、このくらいの積雪がここの「いつも」だということです。

昔は中学校まで、夏は10キロもの道のりを下って登校し、帰りは山道を登って帰宅していたとこのこと。そして冬は雪に閉ざされるので、平日は中学校に寝泊まりして、週末に帰ってくる、そんな学校生活を送っていたそうです。

今の時代には考えられない生活・・・そりゃ年配の方々は逞しいわけですね。

さて、大雪で遅れた分、年明けから本格的に地域主体の獣害対策の推進を支援していきます!

年末から年始にかけて、また大寒波がやってくるということ。大雪による大きな被害が出ないことを祈ります。